父の心臓が悪いと薬草の師匠にお話したら、
即座にすすめてくださったのが「アキグミ」でした。
アキグミは松につく虫の予防になるらしく、
浜辺の松林の近くによく植えられているそうです。
さっそく実家の近くの海沿いを車で散策したら、
大きなアキグミの木は、わりと簡単に見つかりました。
(連れて行ってもらったのが、
とても植物に詳しい方だったからなのでしょうが…)
11月だったので、枝にはかわいい赤い実も
たくさんついていました。
それで、採集したアキグミは、
●心臓に効く枝、
●ぜんそくに効く葉、
●咳止めに効く実
に分けて、それぞれの薬を作りました。
★アキグミの枝には鋭いトゲがあります。
充分注意して採集してくださいね。
↓アキグミの花
心臓に効く枝の部分は、
細かく切るのが
無茶苦茶大変な作業でした。
何度もめげそうになりながら
父に飲ませたい一心で作ったのです。
なのに、父がついに
一口も飲まないまま逝ってしまって…
私のあの努力は水泡に消えたと思っていたのです。
ところが最近、私の親友が高血圧で病院に行ったら、
心臓に問題があると言われ、
アキグミを飲んでみたいと言うので、
さっそく送りました。
すると、すぐにメールが。
「早速、煎じて朝の分として一回目を飲みました。
宣子さん、信じられる? 軽いのよ、心臓が。
すうーっとしてるの!きっと私には合う。効く。
もう感謝で一杯です。有り難う。」
アキグミおそるべし!
その効き目に本当にびっくりいたしました。
もちろん薬草の効き目には個人差があります。
その人の体質によって、
すごく効く人とそうでもない人もいるのです。
でも、彼女には効いた!
そのことがとても嬉しくてなりせんでした。
さ〜すが神様! 無駄な努力はさせないよね。
私のあの努力は、彼女によって報われた〜!
と天を仰いでいました。
薬草に興味を持っていらっしゃる皆様。
どの薬草が自分にバッチリ効き目があるのかを
知ることは一番大切です。
いろいろ試して、早くそれを知ってください。
そして、それを庭に植えて大切に育ててください。
仲良しの薬草に力をもらって、
健康な日々を過ごせたら素敵ですよね。
枝、葉、実に分け、
それぞれ良く水洗いし、水気を切ります。
枝は剪定バサミで細かく切り、
ざるの上で乾燥させます。
枝は切るのが結構大変な作業!覚悟が必要です。
葉は新聞紙の上に広げ、陰干しします。
乾燥させるのには、
ホットカーペットを使っても上手にできます。
パリパリに乾燥すれば完成です。
心臓病いっさいに効く、枝!
ぜんそくなどの呼吸器系にいい、葉!
煎じ薬の作り方は、
500ccの水に10gの枝、
または葉を入れて火にかけ、
沸騰したらトロ火にして、250ccになるまで
30〜50分ほど煎じれば出来上がりです。
朝昼夜と3回に分けて分服します。
洗った実を、はちみつに漬けるだけです。
はちみつの量は、実の2倍です。
2〜3カ月で、咳に効くはちみつ漬けの出来上がり!
下の写真はずいぶんはちみつが多いように見えますが、
去年作ったものなので、実の水分が出ていますし、
実もだいぶ食べましたので、
こんな感じになっています。
はちみつは、実の水分が出てト〜ロトロ。
アキグミの香りの移った
美味しいはちみつに変身しています。
咳に効くのですが、風邪をひかなくても、
つい飲みたくなっちゃいます。
実を2倍のホワイトリカーに漬けたアキグミ酒も、
同じ薬効が得られるそうですよ。
こちらもいい香りのお酒になりそうですね。
アキグミは3mくらいの大木になる木です。 小さい時はこんもりとしてて採集しやすそう。 庭に植えるのなら、 あまり大きくしない方がよさそうです。 実もかわいいけど、 花もこんなに可憐なんですね。 |